一見、キーボードはどれもこれも同じに見えますが、各キーの大きさ、打った感じ、配置などに違いがあります。日本ではJISが策定した106キーボードを標準で使用しますが、他にもいろいろな配列のキーボードがあります。現在は一般使用者のパソコンはノート型が主流になりましたので、キーボードの選択肢はほとんどなくなりました。
キーボードの種類
パソコンのキーボードにはボート形状、キー配置と数、文字配列などにより規格があります。パソコンを購入すると本体に付属して付いてくるキーボードは長方形ですが、長方形以外のキーボードもあります。
「文字配列」は、キーボードのキーにどのように文字が配置されているかをいいます。通常、「JIS配列のキーボード」といっているものは、正式には「JIS X 6002(情報処理系けん盤配列)」といいます。これも1種類だけではありません。配列の規格は、米国ではASCII,日本ではJISが策定をしています。
100系キーボード
101キーボードと104キーボード
英語圏で使われているPC/AT互換機の英語入力用キーボードです。キー配置は欧米規格のASCII配列です。101キーボードにWindowsキー2つとアプリケーションキー1つを加えたものを104キーボードといいます。
106キーボード
PC/AT互換機の日本語入力用キーボードです。PC/AT互換機の101キーボード元に、日本語入力に必要な[半角/全角]キー、[変換]キー、[無変換]キーなど5つのキーを加えたものです。106キーボードは日本規格のJIS配列です。
109キーボード
106キーボードにWindowsキー2つとアプリケーションキー1つを加えたものです。通常、スペースキーの両側にWindowsキーを1つずつ、右側にアプリケーションキーを1つ配置します。Windowsキーが1つしかないものもあります。
現在はこのタイプの拡張型や改良型が標準になっています。ワンタッチキーやプログラムキーなど規格にはないキーをメーカーが独自に配置しています。また、キーボードをコンパクトにするためキーの配置や文字配列を一部変更している場合もあります。

その他のキーボード
親指シフトキーボード
富士通が開発した、日本語入力の効率を考慮したキー配列になっているキーボードです。英字の配列はJIS規格と同じですが、かな配列が異なります。一つのキーにかなが二つ割り当てられており、これをシフトキー(中央手前)と合わせて押すことで選択できるようなっています。

五十音順キーボード
上の段から、左から右へ「あいうえお」順になっている配列のキーボードです。
エルゴノミックキーボード
打ちやすさや疲れやすさなど人間工学の考え方を取り入れたもので、キーの配置が扇ぎ型になっています。
コンパクトキーボード
右側に電卓の数字キーのように並んでいる部分がないキーボードをいいます。
特殊な配列のキーボード
速記者やプロのキーパンチャーが使うものはそれぞれの用途に適した特別な配列になっています。
ノートパソコンのキーボード部
ノートパソコンも109キーボードに準じる形式になっています。ただし、操作に関するキーの配置や大きさはメーカーやノートパソコンのタイプにより異なります。ノートパソコンにはテンキー部がないものがあります。[Num Lock]キーを押すと、図赤枠内のキーが数字に変わります。また、テンキー部はテンキーボード(テンキーパッド)として市販されいます。
ノートパソコンではテンキーボード(テンキーパッド)のみを増設することも、通常のキーボードを接続して使うこともできます。USB接続のものが利用できます。

ノートパソコンの「Fn」というキーがあります。(上図黄色枠)「Fn」は他のキーと併用しとて各種の機能を実行するためのものです。内容はメーカーや機種により異なりますのでマニュアルで「Fn」キーの機能を確認してください。また、デスクトップ用のキーボードとは内容が異なる部分が多いので注意してください。