パソコンは欧米文化圏で発達したものですので、標準となる文字表現（言語）は「英数記号」です。パソコン基本ソフト（ＯＳ）のWindowsは米国製のものを各地域の言語に改良したものを使います。日本では東アジア圏向けに改良したものを使います。Windowsでは各地域の言語を入力できるようにするシステムを「IME（アイエムイー）input method editor」と呼びます。Ｍａｃでは「インプットメソッド（IM）」と呼びます。Windowsの日本語入力システムを「MS-IME(Microsoft Input Method Editor)」と呼んでいます。

パソコンの文字入力

パソコンで日本語を入力するには日本語用の入力・表示プログラムが必要になります。このプログラムのことをかってはFEP(Front End Processor)といいましたが、現在はIME(Input Method Editor)といいます。基本ソフトにWindowsを使っている日本のパソコンには、Windows付属のMS-IMEという日本語入力システムが入っています。パソコンで文字入力するということは、Windows組み込まれている「MS-IME」という入力システムの使い方になります。

基本ソフトにWindowsを使っているパソコンには、標準でMS-IMEが組み込まれていますが、Windows用の日本語IMEは他にもあります。日本語ワープロソフト一太郎で使用されいるATOKなどがあります。IMEは複数インストールして、切り替えて使うことができます。下記はどれも同じものと解釈して差し支えありません。「日本語入力システム」と「かな漢字変換システム」は狭義には部分的な意味に使いますが、広義には「文字入力システム」という意味で使います。

  • IME(Input Method Editor)
  • FEP(Front End Processor)
  • 日本語入力システム
  • かな漢字変換システム

一般ユーザーが利用するプリインストール機の言語設定や日本語入力システム設定は、「ローマ字入力」方式で適切に設定されています。標準設定（デフォルト）のまま使用することをおすすめします。

「日本語入力システム(Japanese input software)」とは

一般ユーザーはWindowsに標準付属しているマイクソフトソフト社の「MS-IME」を使いますが、「日本語入力システム」はジャストシステム社が発売する「ATOK」など複数あります。日本語入力システムは複数インストールして用途により切り替えて使うことができます。日本語入力システムの切り替えは「言語バー」などからコントロールパネルで言語設定プロパティを呼び出し行います。

MS-IME　エムエスアイエムイー

図

正式名称は「Microsoft Input Method Editor」です。略して「ＭＳ−ＩＭＥ（エムエスアイエムイー）」と呼びます。マイクロソフト社が開発している日本語入力ソフトで、基本ソフトのWindowsやMicrosoft Officeなどの製品に付属しているため一般の方が使用する日本語入力ソフトとして普及しています。

ＡＴＯＫ　エイトック

図

正式名称は「Advanced Technology Of Kana-kanji transfer」で、略して「ＡＴＯＫ(エイトック)」と呼びます。日本のジャストシステム社が開発する日本語入力ソフトです。かって、MS-DOSという基本ソフト（ＯＳ）を使った時代は標準的な日本語入力ソフトでした。この時代には日本語入力ソフトにＡＴＯＫをプリインストールした機種も販売されていたが現在はありません。

変換性能に優れているといわれ、現在もパソコンベテラン使用者に使われています。ジャストシステム社のワープロソフト一太郎などに付属しています。また、日本語入力ソフとして単体でも発売していいます。Windows版やMac OS版、Linux版、携帯電話やPalm OS版、Pocket PC版、Windows CE版など多くのバージョンがあります。最新バージョンはATOK for Windows 2025です。

Googleの日本語入力

日本ではGoogleの日本語入力システムを使う方も多くなっています。変換方式が携帯機器で使われいる方式を採用した中国製の日本語入力システム。

日本語入力システムＯＮ（有効）／ＯＦＦ（無効）の操作

日本語入力システムは日本での使用を前提に組み込むソフトウエアです。キー操作またはマウス操作で有効／無効の切り替えができます。日本語入力をする場合には有効にし、パソコンの標準となる半角の「英数記号」で利用する場合には無効にします。日本語入力システムの標準状態では、パソコン起動時は「ＯＦＦ（無効）」になっています。使用するには「ＯＮ（有効）」に切り替える必要があります。

「ＯＮ（有効）／ＯＦＦ（無効）」の切り替え方法は複数あります。『MS-IMEの基本操作』-「入力モードの切り替え」をご覧ください。

「自動切り替わり」について

日本語入力システムのＯＮ（有効）／ＯＦＦ（無効）と入力モードの切り替えはプログラムで制御することができます。ワープロソフトなど日本語入力を前提とするソフトウエアを起動すると自動的に「ＯＮ（有効）」になります。

表計算ソフトのように、かな漢字入力もすれば、半角の英字や数値を入力するものはソフト起動時の動作環境設定によります。通常、表計算ソフトの［オプション］機能では、状況・場面により「自動切り替え／手動切り替え」の選択ができるようになっています。

その他、文字を入力する場面で日本語入力システムが自動的に「ＯＮ（有効）」になったり、「ＯＦＦ（無効）」になることもあります。また、Ｗｅｂサイトの文字入力欄では、欄が変わると自動的に入力モードが「全角/半角」に切り替わる場合もあります。

日本語入力システムがどのように動作するかは、そのソフトウエアのプログラム設計仕様によります。常に自動的に切り替わるとは限りません。使用するソフトウエアや状況・場面により使用者が切り替えながれな使わなければならないこともあります。

Webサイトの申込欄などには入力する文字種（全角／半角）の指定がされています。指定外の文字種で送信すると正常なデータになりませんので注意してください。

日本語入力システムの入力文字種

日本語入力システムで入力できる文字種は下記のようになります。

  • 全角の漢字・ひらがな・カタカナ
  • 全角の英字・数字・記号
  • 半角の英字・数字・記号・カタカナ

日本語入力システムが無効（ＯＦＦ）になっている場合は、パソコンの標準となる半角英数記号になります。日本語入力システムが有効（ＯＮ）になっている場合は、全角文字のかな漢字変換入力モードになります。ただし、日本語入力システムには半角英数モードも用意されいます。日本語入力システムを無効（ＯＦＦ）に切り替えなくても半角英数記号も入力できます。

im01.日本語の文字入力について