変換作業では、必ず元になるファイルを明確にし、バックアップとるか、または別名で新しいファイを作ってからおこなってください。変換作業中に読み取りエラーが起きたり、操作ミスでファイルを破損するなどのケースがあります。また、変換方法によっては変換したものを元の状態には戻せなくなります。
データ変換作業には、ファイルのデータ形式と拡張子の基本知識が必須となります。このページの解説とあわせて、「ファイルの種類と形式」「主なファイル拡張子」のページもご覧ください。
現在のアプリケーションソフトはいろいろな変換機能を備えています。変換精度のレベルはまちまちですがワープロや表計算のデータをWebページのHTML形式のデータに変換する機能も標準で付いてるようになりました。
汎用形式データファイルの知識とこれらの機能を使いこなせばほとんどの場合、保存・読み込みの操作またはその延長線上の操作で変換作業ができます。
変換作業が必要ない場合
アプリケーションソフトのメニューバー[ファイル]→[開く]で表示されるウインドウ内下部に、「ファイルの種類」という項目があります。この一覧に表示され形式が、そのアプリケーションソフトで読み込める形式です。この中に「同種他社のデータ形式」があるものもあります。
アプリケーションソフトのメニューバーの[ファイル]→[名前を付けて保存]で表示されるウインド内下部に、「ファイルの種類」または「保存形式」という項目があります。この一覧に表示され形式が、そのアプリケーションソフトで保存できる形式です。この中に「同種他社のデータ形式」があるものもあります。また、これとは別にメニューバーの[ファイル]の中にメニュー項目として、他の形式に変換して保存する機能がついている場合があります。
文字や数字のデータ
ワープロソフト、表計算ソフト、データベースソフトなどの文字や数字のデータは、テキストデータに変換することにより汎用的に利用できるようになります。ただし、文字装飾などのレイアウトは各アプリケーションソフト上の機能で実現されいるものですので無効になります。
また、変換元のシステムと変換後利用するシステムで、使っている文字コード体系が異なると元のデータとは異なる位置で改行が起きたり、文字化けや欠落が起きることもあります。仲立ちをするコンバート用テキストファイルには幾つかの形式があり、目的や用途により使い分けます。
ワープロソフト間の仲立ち
主にテキストファイルまたはリッチ・テキスト・フォーマット形式を使います。リッチ・テキスト・フォーマット形式はテキストファイルとは異なり基本的な書式や装飾情報ももっています。Wordや一太郎などワープロソフトがサポートしています。
表計算ソフトとデータペースの仲立ち
CSV形式またはSYLK形式のテキストファイルを使います。表計算ソフトのデータはセル単位になりますので、変換されたテキストファイルのデータもセル単位にカンマなどで区切られた形式になります。この位置がずれない限り、基点を基準に他のシートの同じ位置に読み込むことができます。
CSV形式のテキストファイルはデータペースや年賀状ソフトの住所録とデータをやり取りするときにも使われます。
年賀状ソフトの住所録
年賀状ソフトの住所録はデータペースです。他の年賀状ソフト、表計算ソフト、データペースで利用できるように変換保存機能や変換読み込み機能がついています。マニュアルで「他形式のデータ利用」「他のソフトデータの利用方法」「他形式に変換して保存」などのタイルがついた項目を確認してください。
画像データの場合
通常、画像処理を行うソフトではGIF,JPEG,PNGなどの汎用形式の画像ファイルデータを読み込み・保存できるようになっています。その他、業務印刷で使うポストスクリプトファイルのように特定用途目的内での汎用形式のものもあります。
画像処理ソフトはこれら汎用形式とは別にそのアプリケーションソフト独自のデータ形式をもっています。この形式はそのソフトの処理機能と密接に関係するものですので、通常は他のソフトでは利用できません。汎用形式のデータが読み込まれた場合は、一旦各ソフトの形式に変換され編集可能な状態になります。編集後はどのような形式で保存するかを使用者が指示できるようになっています。
汎用形式のものは各形式ごとに特徴があります。この特徴を踏まえて目的や用途により使い分ける必要があります。データ形式の特徴については、この講座「グラフィックソフト」「ファイルの種類と形式」「主なファイル拡張子」のページをご覧ください。
ただし、おまけなどで無料でついてくる画像処理ソフトは特定の形式しか取り扱えません。現在はデジタルカメラが普及していますので、JPEG形式のものはほとんどの画像処理ソフトが取り扱えます。
固定業務処理のデータ
会計ソフトなどの固定業務処理用ソフトも新旧でデータ形式が異なります。通常、新バージョンには旧バージョンのデータファイルを新バージョンの形式に変換するコンバートソフトが添付されています。また、会計ソフトには表計算ソフトやデータベースソフトで利用できるように、テキスト形式のデータに変換して保存する機能があります。