パソコンはインターネット機能専用の機器ではありません。インターネットはパソコンで利用できる機能の内の一つです。ワープロ機はワープロ機能専用の機器ですが、ワープロはパソコンのアプリケーションを使い実現できる機能の内の一つです。パソコンでインターネットを利用するためには、インターネットを利用するためのアプリケーションが必要になります。ホームページを閲覧するWebブラウザとeメールソフトは必須になります。
Webブラウザ(Web browser)
Webブラウザーは、インターネット上のWebページ(ホームページ)を閲覧するためのソフトウエアです。データファイルの中身を次々と見ていくことをブラウズ(browse)といい、そのためのソフトウエアをブラウザー(browser)といいます。Web閲覧用ブラウザーということになります。一般にはWebブラウザーを単に「ブラウザー」と呼ぶこともあります。
当初はHTMLで書かれたWebページを閲覧するだけの機能しか備えていませんでしたが、現在は音楽や動画の再生、各種アプリケーションの実行、データの送受信などが可能になり、Webコンテンツを利用するためのソフトウエアになりました。
マイクロソフト社のInternet Explorer、米モジラ財団のFirefox、米アップルのSafari、米グーグルのGoogle Chrome、ノルウェーのオペラソフトウエアのOperaなどがあり、インターネットで無料公開されています。
Webブラウザにより、HTML言語の解釈や描画方式などが異なるため、同じWebページのソースコードでも、Webブラウザにより表示のされ方が異なることがあります。動画やビデオの再生のされ方や表示ウインドウの形式が異なることもあります。閲覧Webブラウザよりレイアウトが崩れてしまうこともあります。詳しくは『ネットワーク基本知識事典』−「Webブラウザ」をご覧ください。
Internet Explorer(インターネットエクスプローラ)
マイクロソフト社が開発し、無料で提供しているWindows用のWebブラウザーです。Windowsに標準搭載しています。略して「IE(アイイー)」とも呼ばれます。当初Webブラウザーは、先行していたネットスケープ・コミュニケーションズの「Netscape Navigator」が高いシュアーを持っていましたが、最新のHTMLに対応させたり、ActiveXコントロールやJavaアプレットの実行環境も備えるなどして大幅な機能強化を実現し、Windows 95 OSR2からは無料で標準搭載されるようになります。現在は、一般ユーザーが使用する標準的Webブラウザになっています。
マイクロソフト社ではWebブラウザはWindowsの一部、つまり基本ソフト(OS)の一部であるとしています。このため、Windowsに付属しているとはいいません。WindowsにはWebブラウズ(browse)機能が標準搭載されています。Windows Vista,7ではWindowsのレイアウトデザインや操作性とInternet Explorerのレイアウトデザインや操作性の融合がはかられています。
Morilla FireFox(ファイアーフォックス)
モジラ財団(Mozilla Foundation)が開発し、無料公開しているWebブラウザーです。「Mozilla」はWebブラウザーやメールソフトなどを統合したスイートソフトで、Webブラウザーのみを独立させたのがFirefoxです。Firefoxは60カ国語以上に対応し、Windowsの他にMac OSやLinuxなどにも対応しています。
タブブラウズ機能、ポップアップブロック機能、フィッシング詐欺対策機能などを搭載したのはFirefoxがはじめてです。また、拡張性に優れたアドオン機能を備え、拡張機能(エクステンション)と呼ばれるプログラムをインストールすることで、既存機能を強化したり、新機能を追加したりできます。拡張機能は専用のWebサイトで無料公開されています。
Opera(オペラ)
ノルウェーのオペラソフトウエア社が開発するWebブラウザーです。当初は有料製品版でしたが、現在は無料公開しています。パソコン以外にも携帯電話などでも使われていることもあります。日本語はWindowsのみの対応です。
Javaアプレット、JavaScript、スタイルシートなどにも対応し、タブブラウズ機能、ポップアップ広告ブロック機能などを備え、Webブラウザの基本的機能は一通り持っていますが、容量が小さく動作がスムーズです。また、ウィジェットと呼ぶアクセサリーソフトを組み込む機能も搭載しています。
Safari(サファリ)
米アップル社がMac OS Xの標準ブラウザーとして開発、提供しているWebブラウザーです。2008年に公開したSafari 3.1からWindowsにも正式対応しました。 タブブラウザ機能やポップアップブロック機能など基本的機能は一通り搭載しています。また、「SnapBack」という機能があり、SnapBackボタンをクリックすると最初の検索結果のページに一気に戻ることができます。
Google Chrome(グーグルクローム)
Google社が開発、公開している無料のオープンソースWebブラウザです。2008年12月に最初の正式版が公開されました。対応OSはWindowsのみです。描画表示にはサファリと同じエンジンが搭載されています。
シンプルなデザインのタブブラウザで、それぞれのタブが独立して動作するため、閲覧中に不具合が生じても他のタブには影響しません。
「シークレットモード」では閲覧履歴やCookieなど排除して閲覧できます。アドレスバーに検索キーワードを入力できる機能もあります。また、Google ChromeではInternet ExplorerやFirefoxのブックマークやパスワードをインポートしてそのまま使うことができます。