パソコンで使用する業務用アプリケーションの内、一般的業務に使用するソフトウエア(プログラム)を「Officeソフト」または「ビジネスソフト」といいます。通常「Officeソフト」はワープロソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフトの3つがセットになっています。
かって、「Officeソフト」または「ビジネスソフト」はいろいろなメーカーが制作・販売していましたが、マイクロソフト社がWindowsに無料で付属させたのを機に、ほとんどのメーカーが「Officeソフト」または「ビジネスソフト」から撤退しました。日本ではジャストシステム社のみが、MS-DOSの時代から現在まで「Officeソフト」の制作・販売を続けています。
また、最近は「ODF Alliance」が提唱するOpenOffice.org(オープンオフィスドットオルグ)の「無料Officeソフト」も使われるようになってきました。今までは、「Microsoft Office」の独占状態にありましたが、状況が変わろうとしています。
オフィスソフトについて
「オフィススイート」ともいい、ワープロソフト、表計算ソフト、データベースソフトおよびプレゼンテーションソフトなどオフィス業務で使用するアプリケーションソフトをセットにしたものをいいます。ユーザーにとっては、ソフトの操作性が統一されているため、操作方法を習得しやすいというメリットがあります。
代表的な製品にMicrosoft Officeがありますが、米サン・マイクロシステムズ社の「StarSuite」やジャストシステム社の「JUST Suite」のほか、OpenOffice.orgというオープンソースの無料Officeアプリケーションもあります。
当初、オフィスソフトはそれぞれ別々に販売していました。MS-DOSの時代日本では主に、ワープロソフトはジャストシステム社の「一太郎」、表計算ソフトはロータス社の「123」を使いました。Windows発売を機にマイクロソフト社がワープロソフトの「Word」と表計算ソフトの「Excel」をセットで付属させたことにより、現在のようなセット形式になりました。
現在、オフィスソフトは「ワープロソフト」「表計算ソフト」「プレゼンテーションソフト」の3点を基本に「データベースソフト」や「PDF作成ソフト」、「スケジュール管理ソフト」が追加される形式になっています。単体でも購入できますが、セットの方がかなり割安になります。
Windows Vista発売を機にマイクロソフト社はWindowsにOfficeソフトを付属させることをやめました。現在のメーカー製プリインストール機には、マイクロソフト社Officeソフトが入っているものが多くありますが、これはパソコンメーカーが入れたもので、パソコンの価格にOfficeソフト分が上乗せされています。
⇒ 「ワープロソフト」「表計算ソフト」「データベースソフト」「プレゼンテーションソフト」については,この事典「アプリケーションソフトの種類」を参照.
マイクロソフトオフィス365 Microsoft Office 365
マイクロソフト社が販売するオフィスソフトです。ワープロソフトの「Word」、表計算ソフトの「Excel」、個人情報管理ソフトの「Outlook」、プレゼンテーションソフトの「PowerPoint」、データベースソフトの「Access」などから構成されている。含まれるアプリケーションソフトの種類が異なる複数のスイート製品を用意している。職場での文書管理とコミュニケーション全般に関連したソフトも、ラインアップの一環として位置付けている。
Windows用の日本語版は、1993年に発売されて以来Microsoft Office 1.0、1.5、4.2、4.3とバージョンアップを重ねてきましたが、1995年に発売されたOffice 95からバージョン番号をやめ西暦年などを用いるようになりました。1997年にOffice 97、1999年にOffice 2000、2001年にOffice XP、2003年にOffice 2003、2007年にOffice 2007、2010年Office 2010が発売されました。また、Microsoft OfficeにはMac OS用のものもあります。
米サン・マイクロシステムズ社の「StarSuite(スタースイート)」
米サン・マイクロシステムズのオフィスソフト「StarOffice」は、日本では「StarOffice」の登録商標をNECグループウェア持っているため「StarSuite(スタースイート)」になります。Microsoft Officeとの相互運用を前提に操作性やファイル形式などに互換性を持たせています。WindowsだけでなくLinuxなどUNIX系OSでも利用できます。
従来は無料で配布されていたが、6.0からは有料パッケージ製品をソースネクスト社とジャングル社が販売するようになりました。現在は無料ダウンロード配布版と有料製品版があります。ワープロソフト「Writer」、表計算ソフト「Calc」、プレゼンテーションソフト 「Impress」、ドローソフト「Draw」、データベース「Base」がセットになっています。
ジャストシステム社の「JUST Office」
ジャストシステム社が制作・販売するWindows用のオフィスソフトです。 ワープロソフトの「Just Note」、表計算ソフトの「Just Calc」、プレゼンテーションソフトの「Faocus」、その他PDF作成ソフトなどがセットになっています。
OpenOfficeアプリケーション
Microsoft社Officeと互換性があるオープンソースのオフィスソフトの総称です。同一プログラムや類似プログラムを使った「オープンオフィスソフト」全般を指します。「オープンオフィスソフト」に類するものには下記があります。ダウンロード配布版は無料ですが、製品版は有料です。
- ThinkFree Office(ソースネクスト社)
- Buzzword(アドビ社)
- Symphony(IBM社&Lotus社)
- Google ドキュメント(ワープロと表計算のネットアプリケーション)