「ハッカー」と「クラッカー]の区別は、一般ユーザーにはよくわかない事項ですが、技術・知識のある人たちのこだわりとお考えください。
「ハッカー( hack)」「クラッカー(crack)]とは
「ハッカー」とは、特にコンピュータの知識や技術に精通した人のことをいいます。主にプログラマーなどコンピュータ関係の仕事をしている人やコンピュータの趣味趣向者の中にいます。優れた人たちを象徴する呼び名(hack)
「クラッカー]とは、コンピュータの知識や技術に精通していて、悪意のある行為をおこなう人のことをいいます。ネットワーク上の他のコンピューターに侵入し、データやプログラムを盗んだり・改ざん・破壊などをします。
コンピュータに知識のある方や趣味趣向者は「ハッカー」と「クラッカー」を明確に使い分けますが、新聞やテレビなど一般社会においては、悪意のある場合でも「ハッカー」という用語を使います。
なぜこのような呼び方があるのか
インターネットを含めコンピュータネットワークでは、その仕組上ネットワークに接続されている他のコンピュータの状態を把握する必要があります。また、自らのコンピュータセキュリティ状態を把握する必要もあります。そのための技術がいろいろあります。問題はこれらの技術を悪用するか否かです。これらの技術を社会的共通価値観や法律などの観点から、どのような基準で使うか明確にする必要があります。現在は、知識のある人や技術をもっている人のモラルに依存します。
知識と技術能力があればできることですので、これをどのようにとらえるかの問題となります。どのような立場の人のどのような行為が問題となるかは、専門家の間でも立場や観点により見解が分かれます。おこなう者に悪意がなくても、相手のシステムに障害を与えることになれば、法律上の問題が生じます。また、ネットワークの運用・管理業務上ではなく、趣味趣向的な観点でこうした行為をおこなうことには問題があります。日本では、1999年「不正アクセス禁止法」が公布され、2000年から施行されています。
ポートスキャン port scan
ネットワーク上のサーバーのポートを調べることにより、外部から不正アクセスができるかどうかの情報を得ることができます。このため、ネットワーク管理者が自らのサーバーのセキュリティをチェックするためにおこなうこともありますが、悪意のある者がおこなえば不正アクセスの手がかりとなる情報を入手できます。
「ポート(port)」は、パソコンと周辺機器やネットワークなどを接続する部分のことをいいます。物理的な機構の意味で使う場合と論理的(ソフトウエア上の)接続部の意味で使う場合があります。パソコンのインターフェイスを、信号の種類別にシリアルポート、パラレルポートといったり、接続する機器に応じてその設定場所をプリンターポート、モデムポートなどともいいます。
近年、迷惑メールの対策で「25番ポートがどうのこうのと」いうお知らせがISP(プロバイダー)からきたと思います。このポートはメール送信に使われるポートで、迷惑メールの送信に悪用されないよう制限を設けるためです。