sc.09 セキュリティ対策ソフト

  • 「セキュリティ対策ソフト」とは
  • セキュリティ対策ソフトの導入
  • 「セキュリティ対策ソフト」の機能
  • 「セキュリティ対策ソフト」使用の留意点

セキュリティ対策ソフトの設定には、初心者・入門者の方では意味の分からない用語が多数出てきます。ネットワークの仕組みやセキュリティ対策の仕組についての知識がないと適切な設定ができていない場合もあります。セキュリティ対策ソフト機能を理解するにはネットワークの基礎知識が必要です。

現在のセキュリティ対策ソフトでは100パーセントウイルスを防ぐことはできません。現在市販されるものの中には検出率が90パーセントにとどかないものもあります。性能のよいものでも96パーセント前後です。2010年度版のセキュリティ対策ソフトからウイルスの検索方法が大きく改良されますが、どの程度の効果があるかはまだ未知数です。

「セキュリティ対策ソフト」とは

「セキュリティ対策ソフト」はインターネットの総合的なセキュリティ対策をおこなうソフトです。「ウイルス対策ソフト」はウイルスに限定した対策ソフトです。他のセキュリティ対策はできません。セキュリティ対策の各機能単独のソフトウエアもありますが運用が面倒で、使い方を誤りますと意味がないことになります。一般ユーザーの方は総合的な機能を持った「セキュリティ対策ソフト」を導入してください。

現在のプリンストール機には何らかの「セキュリティ対策ソフト」がインストールされています。マニュアルで「セキュリティ対策ソフトのセットアップ方法」をご確認ください。

セキュリティ対策ソフトの導入

セキュリティ対策ソフトの動作前提

「Windows Update」が定期的におこなわれ、Windowsのセキュリティホール・パッチなどセキュリティー関連のプログラムがインストールまたは修正更新されていることが前提になります。「Windows Update」は自動更新にして常に更新プログラム公開されたときにアップデートできるようにしておきます。

現在の「セキュリティ対策ソフト」では「Windows Update」更新がされていないと、「Windows Update」を実行するように警告メッセージがでてきます。

セキュリティ−対策ソフトのインストールとセットアップ

セキュリティ−対策ソフトのインストールとセットアップ手順の詳細は各ソフトのマニュアルをよくお読みください。ポイントは以下になります。

セキュリティ−対策ソフトはインストールしただけでは不完全な状態です。インストール後、プログラムと定義ファイルを手動で最新のものに更新する必要があります。プログラムや定義ファイルが古いと新しいウイルスには対応できません。

セキュリティ−対策ソフトが最新の状態になったら、パソコン全体のセキュリティチェックをおこないます。セキュリティ−対策ソフトにより機能の名称が異なります。「全検索」「完全スキャン」などとなっています。

ネットワークに繋がっていないとセキュリティ−対策ソフトのインストールとセットアップ作業はできません。セキュリティ−対策ソフトが最新の状態になるまでは、画面右下の通知領域にWindowsのセキュリティセンターの赤い警告アイコンが表示されます。インストールとセットアップ中はセキュリティセンターの警告メッセージよりもインストールとセットアップ作業を優先してください。

インストールとセットアップが作業が完了してこの警告アイコンが消えない場合は、警告アイコンをクリックしてセキュリティセンターウインドウ開き、どのような問題があるか確認してください。

ウイルス定義ファイル

ウイルスは日々新しいものが生まれています。有名になるとそのウイルスの派生型がたくさん出てきます。ウイルスの防御・駆除はウイルス定義ファイルの情報を元におこなわれます。プログラムまたはウイルス定義ファイルが古いと新しいウイルスには対応できません。

「セキュリティ対策ソフト」の機能

「セキュリティ対策ソフト」には下記のような機能があります。

  • ファイアウォール機能(外部から不法アクセスを防御します)
  • スパイウエア対策機能(情報漏洩を防御します)
  • ウイルス対策機能(ウイルスの侵入を防御、駆除します)
  • フッシング対策機能(Webサイトの有害情報から防御します)
  • セキュリティホール検索機能(セキュリティホールの調査と警告)
  • 迷惑メール機能(迷惑メールの選別・遮断)
  • ポップアップブロック(広告ウインドウの遮断)

「セキュリティ対策ソフト」使用の留意点

「セキュリティ対策ソフト」は必要な機能を有効にして常駐させませんと意味がありません。標準設定(デフォルト)ではすべての機能が有効にはなっていません。通常は標準設定(デフォルト)で問題ありませんが、よく見るWebページでポップアップブロックやスパイウエアブロックが動作して閲覧できないなど利用者に取って不都合が起きることもあります。

ウイルス定義ファイルの更新は自動に設定し、パソコンを使わない日があった場合は必ず、手動で更新を指定から使ってください。ウイルス定義ファイルの更新は1日に数回おこなわれます。

プリインストール機ご使用の方で勘違いしている場合がありますのでご確認ください。広告やマニュアルに「セキュリティ対策ソフトインストール済み」や「セキュリティ対策ソフト付き」となっていても、セキュリティ対策ソフトのセットアップはおこなわれていませんので動作していません。必ずマニュアルを読んでセットアップ作業をおこなってください。

状況により「Windows Update」の自動更新とセキュリティ対策ソフトの自動更新が重なってしまうことがあります。この場合はセキュリティ対策ソフトの自動更新をキャンセルして、「Windows Update」の自動更新を優先してください。「Windows Update」の更新終了後、セキュリティ対策ソフトの更新機能を手動でおこなってください。

ウイルス対策ソフトの問題点

ウイルス対策ソフトを実行するとメモリーに常駐し、いろいろなウイルス感染経路をとおるプログラムやデータをリアルタイムにチェックします。このためパソコンの処理速度が落ちます。また、ウイルス対策ソフトは高機能化し、プログラム自体も大きくなる傾向にあります。使用パソコンによっては常駐に負担がかかり、動作が不安定になってしまう場合もあります。

ウイルス対策ソフトによっては、一般の方では意味が理解できないメッセージが頻繁に表示されるものもあります。対処できなかったり、誤った指示をしてしまいトラブルが起きるということもあります。