現在のパソコンはネットワーク接続利用が前提になります。一般ユーザーでも「情報倫理」や「情報セキュリティー」についての認識が必要になります。高度化してきた現在の情報化社会では、個人といえどもこれらのことは無視することはできません。残念ながら現状では、こうしたことに対応するルールやマナー、法的整備が遅れているのが現状です。
情報倫理
情報化社会において、人が最低限守るべきマナーやルールのことを「情報倫理」または「情報モラル」といいます。情報は活用することにより、新たな付加価値を生み有効利用ができます。そのためには情報を円滑かつ安全に活用するためのマナーやルールが必要になります。
コンピュータネットワークの情報技術進歩により、個人でも、短時間、任意に、不特定多数の人と関わりを持つことができるようになりました。このため、情報化社会における新たな権利・義務・責任が発生します。
情報技術の利用方法によっては、人に迷惑をかけたり、人の権利を侵害したり、経済的な損失を与えてしまうなどの可能性があります。また、不正行為の有効な手段ともなりえます。情報技術は、「技術的に可能であれば、技術的な能力があれば、自由にやってよい」ということではありません。
情報化社会の構成員である各自が自覚を持ち、適切、円滑、かつ安全に利用する必要があります。
情報セキュリティ
情報システムをハードの故障、プログラムエラー、システムの破壊や妨害などから守ることを「情報セキュリティ」といいます。現在の情報システムはネットワーク化が進み、高度化、複雑化しています。ハードの故障、プログラムエラー、人為的な運用ミスがネットワークの使用者に損害を与えたる可能性が大きくなっています。また、情報技術は、その能力を持っている人の価値観やモラルに左右されるため、コンピュータ犯罪の問題も生じます。
残念ながら、インターネットの普及と共に、不正コピー、不正アクセス、ウイルス散布、誹謗中傷、プライバシーの侵害、情報漏洩、アダルトサイト、賭博行為、ネット詐欺、ネズミ講、マルチ商法などの不正行為が増えているのが現状です。メーカーやプロバイダは、ネットワークを円滑かつ安全に利用ができるように、自主規制を行ったり、暗号化技術の開発を進めています。また、政府も法的な整備を進めています。各個人も相手に迷惑や損害を与えないようにすると同時に自分自身もセキュリティー対策をする必要があります。
ネチケット
ネットワークを使用するときのエチケットという意味になります。インターネットを利用するときのエチケットと考えても差し支えありません。「ネチケット」は、人に迷惑を掛けたり、人の権利を侵害したり、経済的な損失を与えないようすることが基準になります。「ネチケット」には、ネットワークの仕組みに関するものとWebページやメールの内容に関するものがあります。一般の方にとってはその理由がよく分からないものもありまし、現実のインターネットの利用方法とは矛盾するものもあります。
「ネット」と「エチケット」を合成した造語で、「パソコン通信」の時代に、これを利用するパソコン技術者やパソコン趣味趣向者を中心に広がった利用常識のようなものです。かっては知識や能力に共通基盤がありましたが、現在はあらゆる人がインターネットい商業主義が基準となり、何かネチケットになるか難しい点があります。