パソコンネットワークの接続設定にはLANの設定とインターネットの設定があり、設定項目の意味や内容が一般ユーザーでは分からないという問題があります。また、これらの接続設定は、Windows XPの機能でもおこなえますし、プロバイダや購入機器に付属する設定ツールでもできます。それぞれの方法で手順や表示画面が異なるため、説明書を読んでも一般ユーザーにはよく分からないという問題もあります。
現在は光回線を使い無線LANを組む形態が主流になり、無線LAN機器はWPS(Wi-Fi Protected Setup)対応が標準となりこの問題は解決しました。だたし、ユーザーがまったく設定作業しなくてよいわけではありません。無線LAN機器を確立するためにWPSの自動設定ボタンを押す必要があります。また、無線ルータにプロバイダに接続するためのIDとパスワードを設定する必要があります。現在は,通常パソコン側のネットワーク設定は標準でおこなえますが、状況により変更が必要になる場合もあります。
接続設定サービス
はじめてパソコンを使う方などパソコンのネットワーク設定に不安な方は「接続設定サービス」を利用することをお勧めします。プロバイダがおこなうもの、パソコンの販売店でおこなうもの、専門業者おこなうものとありますが、プロバイダとパソコンの販売店がおこなっているのは専門業者との提携形式です。
専門業者の「接続設定サービス」は有料を原則としますが、プロバイダとパソコンの販売店の場合は接続契約申込時、またはパソコン購入時であれば無料の場合もあります。プロバイダに接続契約を申し込むときやパソコンを購入するときは必ずご確認ください。
その他、接続設定サービスをおこなうPCサポート専門業者もあります。企業を対象とする場合と個人を対象とする場合があり、全国展開する大手のものから、地域を対象とす個人業者のものまであります。
トップページの「PC関連サイトリンク集」をアクセスし、「PCサポート専門業者」をご参考ください。リストとされた業者を当方で推薦するもではありません。利用される場合は、サイトの運用者や営業内容をよくご確認ください。インターネットに関する設定を依頼する場合にはIDやパスワード教えることになります。パスワードは設定後必ずご自分で変更してください。
LANの設定とインターネットの設定
パソコンでインターネットを利用するためにLANの設定とインターネットの設定をおこなわなければなりません。ただし、一般ユーザーはすべてをインターネットの接続設定と捉えていますのでズレが生じることがあります。
LANの設定
下図の赤線枠内がLANになります。Windowsでは「ネットワーク・セットアップ・ウィザード」で設定を行います。マニュアルや解説書では「ネットワーク接続」「ネットワーク共有」「ネットワークの利用」などのタイトルが付いています。LANの設定は複数のパソコン間でファイルを転送したり、ファイルやプリンタを共有したりするなどのアクセスを主眼としたものです。



インターネットの設定
Windowsでは「「新しい接続のウィザード」で設定を行います。マニュアルや解説書では「インターネット接続」「ブロードバンド接続」などのタイトルが付いています。こちらはインターネットへの接続設定です。プロバイダーから送られてきたIDとパスワードはこの設定で使います。
ダイヤルアップ接続(PPP接続)
パソコンとプロバイダーとの2点間の接続しかできない方式で「PPP接続」ともいいます。「PPP接続」の設定は主にパソコンに行います。一台のパソコンで光回線を使う場合はメディアコンバータなど光回線終端装置にパソコンを繋ぎ、パソコンの「新しい接続ウィザード」でプロバイダの接続設定情報を登録し、PPPの接続設定をおこないます。
PPPoE(ピーピーピーオーイー)接続
LANを経由でパソコンとプロバイダー間を接続する方式です。通常LANを構成するルーターに対してパソコンを使って接続設定をおこないます。
WPS(Wi-Fi Protected Setup)」については
今までの無線LAN接続設定ではネットワーク名、セキュリティの種類、暗号の種類、暗号化キーなどをユーザーが指定しなければなりませんでした。設定項目の意味合いがわらないだけでなく、選択肢が表示されてもど英字略号で何を意味するか分かりません。SSID,ESS-ID,WEP,WAP,WAP2,TKIP,AESなど。さらに、これの使用用語が業界で統一されていないという問題もあります。このため無線LANのネットワーク設定は一般ユーザーには大きな障害になっていました。
これを解決するために、ワイファイアライアンス(Wi-Fi Alliance)が一般ユーザーでも容易に接続設定ができるように開発した自動設定システム(機能)が「WPS」です。以前から、こうした機能はありましたが、各無線LAN機器メーカーが独自方式のものを提供していたため、他メーカーの製品では使えないなどの問題がありました。メーカーが独自に行っているものには、BUFFALO社の「AOSS」やNEC社の「らくらく無線スタート」などがあります。
既に有線LANを使用していた場合、または「WPS」規格ができる前から無線LANを使用している場合は、いったんパソコン側の設定を初期化(標準設定に戻す)する必要があります。従来のまま「WPS」をおこないますとうまくいかない場合があります。
接続設定項目の意味と内容
現在は自動設定システムの「WPS」を使うため、ユーザーが手動で設定することはまれですが、どのようなもであるかの概要は理解するようにしてください。トラブルが起きたときは必須となる知識です。
パソコン側の設定(光回線の場合)
パソコン側のネットワーク関連の設定は標準設定(デフォルト)のままで光回線が利用できます。今まで、ダイヤルアップ接続、電話回線を使うISDNやADSLを使用していた場合は、パソコンのネットワーク関連の設定を標準設定(デフォルト)に戻して設定することをお勧めします。重複などの不要なトラブルを避けることができます。
この場合、初期化操作方法によりプロキシーサーバーの設定も初期化される場合があります。通常、一般ユーザーが家庭で使用する場合はプロキシーサーバーは使用しませんが、ネットワークサーバーを設置した企業ドメインに参加している場合には必要になります。プロキシーサーバーの値はそのドメイン管理者にお尋ねください。
インターネットオプションの接続タブ

上図のような状態であれば問題ありません。ISDN,ADSL,ブリッジの1台接続をしていた場合は、下図のように接続先のアイコンがあります。これは削除してください。また、「◎ダイヤルアップしない(C)」を有効にしてください。

ローカルエリアネットワークの設定
マイネットワークウインドウの左ペインから「ネットワーク接続を表示する」を実行すると下図のウインドウが表示されます。そのパソコンに設定されいるネットワークが種類別に表示されます。下図では「LANのローカルエリアネットワーク」「インターネットの接続」「IEEE1394のネットワークアダプタ」の3つが認識されています。

以下、解説の手順に従い、インターネットプロトコルのウインドウの設定内容が同じであるか確認してください。
「ローカルエリアネットワーク接続」を反転指定させ、右クリックメニューから「プロパティ」を実行します。

ローカルエリア接続のプロパティウインドウが開きます。

中程のリストウインドウをスクロールして、下の方にある「インターネットプロトコル(TCP/IP)」を選択し、右下のプロパティボタンをクリックします。

「インターネットプロトコル(TCP/IP)」のプロパティウインドウが開きます。下図のようにIPアドレス、DNSサーバー共に自動取得するになっているか確認してください。
