nw09. 光回線契約と機器設置のポイント

  • 光回線利用の前提
  • インターネット利用の光通信契約
  • 光回線の工事
  • 使用光回線のタイプ
  • 接続形態(形式)
  • ○○○○○

現在は光回線を使い無線LANを組む形態が主流になりました。通常、一般ユーザーはインターネットの接続サービスを行う「プロバイダ」を窓口に光回線契約する形式になります。主な「光」回線のサービスには、NTTのBフレッツ、KDDIのauひかり、ソフトバンクBBがYahoo! BB光、USENがGyaO光、電力会社系では中部電力がコミュファ光、関西電力系のケイ・オプティコムがeo光ネットなどサービスがあります。

光回線利用の前提

光回線が使用できる地域であるか確認する必要があります。プロバイダーWebサイトの接続サービス申込ページで確認できるようになっています。また、住居が「戸建て」か「マンション(集合住宅)」かで契約内容、使用する機器、設定が異なります。

戸建て

光回線の施設工事が必要になります。その他はユーザーの利用目的や利用環境に合わせて必要な機器を設置・設定して使用します。一般ユーザーの場合、機器はレンタルし、設定はプロバイダや販売店の接続設定サービスを使います。

マンション

通常、マンションでは集合型の光回線終端装置が設置されて、そこから各部屋に配線されます。従来は電話線を使うVDSLが使われましたが、現在は集合住宅内も光回線を引く方式に多くなりました。通常、マンションのネットワークシステムは、マンションの管理者がプロバイダを兼ねる配線業者と契約するなどしています。

個々の住居者が任意にプロバイダを選択することはできない場合もあります。「マンション(集合住宅)」の場合は、そのマンション(集合住宅)の管理者にネットワークの使用方法をご確認ください。

インターネット利用の光回線契約

かってのインターネット利用の回線契約には、「使用する回線」の選択問題がありましたが、現在は光回線をつかることが標準となり、どのプロバイダ(ISP)でも光回線のサービスを提供していますので、実質どのプロバイダ(ISP)とどの回線業者の組合せで契約するかの問題になりました。

「プロバイダ(ISP)」の多くは回線を所有せず、大手の回線所有業者と提携して営業を行っています。このため同じプロバイダでも複数の回線業者のサービスを提供しています。Aプロバイダの接続契約には回線がNTTのBフレッツを使うものと、KDDIのauひかりを使うものなどがあります。その他提携回線業者のものもあります。

通常、一般ユーザーはインターネットの接続サービスを行う「プロバイダ(ISP)」やパソコン販売店を窓口に一括契約する形式になります。プロバイダ(ISP)と使用する回線の業者を別々にすることもできますが、支払いやサポートが別々になるなど手続きが煩雑なるため一般ユーザーにはお勧めできません。

電気通信事業法

「回線業者」や「プロバイダ(ISP)」は電気通信事業法の適用を受けます。従来は第一種(回線所有業者)と第二種(回線を持たない業者)の区分けがあり許可制でした。2004年4月に新しい電気通信事業法が施行され、第一種と第二種の区分けは廃止され登録・届出制になりました。通信サービスも提供形態や料金を自由に決められる「相対(あいたい)契約」が可能になりました。

パソコン販売店での契約

ほとんどのパソコン販売店で、提携プロバイダの契約を代行しています。パソコン購入と同時に申し込むとパソコンが大幅に割引されます。ポイントはプロバイダとの契約内容にあります。パソコン購入と同時にプロバイダとの契約を申し込むときは、事前に該当プロバイダのWebサイトで、サイトから申し込んだ場合の料金などサービス内容の確認をしておくことお勧めします。契約内容をよくご確認ください。

光回線の工事

光回線の工事は野外の電柱から光回線を屋内に引き込み、メデイアコンバータなどの光回線終端装置(ONU)を設置するところまでです。ルーターの設置やインターネットの接続設定およびLANの接続設定は含まれません。従って、工事をしただけではインターネットは利用できません。

かっては、ルーターの設置やインネットおよびLANの接続設定はユーザーが行いましたが、現在はプロバイダーや販売店が「接続設定のサービス」を行っています。入会時やパソコン購入時であれば無料の場合もあります。サービス内容はプロバイダーや販売店により異なる部分があります。また、有料ですが、各種のパソコンサポートサービスを行っている業者もあります。一般ユーザーはこうしたサービスを利用することをおすすめします。

使用光回線のタイプ

光回線には「ルータモードタイプ」と「ブリッジモードタイプ」があります。回線業者により異なります。使用機器を接続契約したプロバイダからレンタルする場合は、該当タイプの動作設定されたものが送られてきますので、説明書をよく読み設置をしてください。

使用機器を購入する場合は、契約時にどちらのタイプかご確認ください。どちらのタイプをどのような形式で使用するかにより機器や設定手順に異なるところがあります。

市販の機器を購入する場合は「ルータモード」と「ブリッジモード」をスイッチで切り替えることのできるタイプの機器を購入することをお勧めします。現在のブロードバンドルータはほとんどのものがこのタイプですが、購入時にはご確認ください。

ブリッジモードタイプ

一台のパソコンで使う場合はメディアコンバータなど光回線終端装置にパソコンを繋ぎ、パソコンWindowsの「新しい接続ウィザード」でプロバイダの接続設定を登録します。この方式では複数台のパソコンを繋ぐことはできません。ダイレクトにインターネットに接続する形態になうため高度なセキュリティ対策が必須です。

ルータモードタイプ

2台以上で使う場合はメディアコンバータなど光回線終端装置にブロードバンドルータをルーターモードで繋げ、これにパソコンを繋ぎます。プロバイダの接続設定はパソコンを使い、ブロードバンドルータに対して行います。現在は通常こちらを使用します。

ブロードバンドルータは有線LANタイプと無線LANタイプがあります。現在は無線LANタイプが主流です。

接続形態(形式)

ネットワーク接続が分かりにくい点の一つに、有効な接続形態(形式)が一つではないということです。下図は一般ユーザーが使用する場合の代表的な接続形態(形式)です。

ブリッジタイプの接続

パソコン1台の接続する最もシンプルな形態です。パソコンとメディアコンバータはLANケーブルで繋ぎます。

有線ルータモードタイプ1台

パソコンと有線ルータをLANケーブルで繋ぎ、有線ルータとメディアコンバータはLANケーブルで繋ぐ形態です。ブリッジモードとルータモードの切り替え機能があればどちらでも使用できます。また、1台だけでもルータを使う意味があります。現在のルータは基本的なセキュリティ機能を持っています。

有線ルータモードタイプ複数台

有線ルータとメディアコンバータはLANケーブルで繋ぎます。有線ルータには通常3つから5つの接続口があります。この接続口を使い各パソコンとLANケーブルで繋ぎます。

有線ルータモードタイプ複数台

上記形態の拡張形態で、有線ルータの接続口が少ない場合、接続する機器が多い場合にハブを使う形態です。有線ルータとメディアコンバータはLANケーブルで繋ぎます。有線ルータとハブをLANケーブルで繋ぎ、そのハブと各パソコンをLANケーブルで繋ぎます。市販のタブには接続口が5個,7個,9個のもがあります。

無線ルータモードタイプ

無線ルータとメディアコンバータはLANケーブルで繋ぎます。無線ルータ(親機)に対応する子機をパソコンに装着します。現在ノートパソコンには標準でワイヤレスLAN機能を装備していますので、子機の装着は必要ありません。ワイヤレスLAN機能を装備していないパソコン場合必要になります。

無線LANの接続規格にはIEEE802.11a/b/g/nの4つの規格があります。最近発売された無線ルータ(親機)を購入する場合は4つの規格に対応していますが、プロバイダからレンタルするものには「b」には対応しないものや「g」と「n」のしか対応しないものもあります。必ずパソコン側の対応規格と無線ルータの対応規格をご確認ください。

⇒ 無線LANの接続規格については「無線LANのIEEE802.11」のページを参照

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