高速インターネットの普及でマルチメディアへの対応が急速に進んでいます。 インターネットから画像や映像をダウンロードするサブスクの時代は終わり,「テレビを見る」ような形式が主流になると思われます。
かって,パソコンでテレビを見るにはテレビキャプチャー・ボードを拡張スロットなどに装備しましたが,そうした必要もなくなりビジネスにもホームユースにも音響・映像・画像を楽しむ機器へ変貌しつつあります。
こうした用途に必要な機器としてデジタルビデオカメラが普及してきました。ビデオデータでは映像と音響の二つのデータを取り扱わなければなりませんので,大容量・高速処理が必須となります。現在はまだ高額ですが,小型のデジタルビデオカメラは,デジタルカメラのようにスマホなどの情報端末機器に吸収されるのでないかと思われます。
デジタルビデオカメラ digital video camera
映像や音声をデジタル化して記録するビデオカメラのこといいます。一般にはDV形式で記録するビデオカメラ(DVカメラ)を指しますが,MPEG-1やMPEG-4で記録するビデオカメラを含めることもあります。世界の映像機器メーカー数十社が参加するHDデジタルVCR協議会によってDV方式という標準規格が定められています。
記録媒体にDVDメディアに使うDVDビデオカメラと,ハードディスク(HDD)を使うHDDビデオカメラが主流です。デジタル化され記録されたデータは,DV端子を使ってパソコンに転送し,編集作業を行えます。従来のアナログ方式のビデオのように編集や複製の過程で画質が劣化することがありません。
パソコンとの接続
外部との接続にはDV入出力端子を使いますが,現在はDVカメラやDVデッキもほとんどがUSB端子やIEEE 1394端子を備えています。USB端子やIEEE 1394端子パソコンに接続するとデジタルカメラのようにデータの「読込ウィザード}が起動します。
ビデオに関する規格
DV ディーブイ Digital Video
動画をデジタルデータでテープに記録する機器と記録方式の規格です。日本の家庭用ビデオカメラは8ミリビデオ方式からVHS-C方式へ代わり,そしてDV方式が主流になりました。現在はAVCHD方式に移行しています。
DVI ディーブイアイ digital video interactive
デジタル画像データの圧縮技術です。CD-ROMに72分間の動画と音声を記録再生できる技術として米GE/RCA社が開発しました。1988年にインテル社が買い取り,1992年秋にはインテルが開発した「Indeo(インディオ)」という圧縮フォーマットに吸収されました。
AVCHD エーブイシーエッチディー Advanced Video Codec High Definition
高精細なデジタル方式のHD映像をDVDなどの光ディスクやハードディスク,メモリーカードに記録再生するための規格で,主にデジタルビデオカメラなどで使われます。この方式は,DVDの記録で使われているMPEG-2などの方式よりも圧縮効率が高いため,SDメモリーカードやメモリースティックなど,記録容量に制限のあるメディアでもHD映像を記録できます。