hd17. マウス

    • マウスの種類
    • インターフェイス
    • マウスの性能
    • クリック操作のポイント
    • マウスの構造

解説図グラフィカルユーザーインターフェイスの画面では標準的な入力装置となる機器です。卵形の装置に接続ケーブルがついていますので,ネズミをイメージしてついた名称です。Windows Vista発売に伴い,入力装置はコードレスの時代になり,昔のマウスはこれこれしかじかと説明しないと,なぜ「マウス」と呼ぶか説明ができない時代になりました。

マウスは画面上での位置を座標データにより指示する入力機器です。このような装置を「ポインティングデバイス(pointing device)」といい,トラックボール,タッチパッド,スティック,タブレット,デジタイザーなどの装置があります。

マウスの構造

下記の解説に使われている写真はパソコン側からマウスを見た場合です。使うときはこの写真とは逆方向からマウスを見ています。マウスの先頭部分(写真では下側)は,中央に切り込みがあり左右に分かれています。この左右に分かれ部分がバネ構造のボタンになっています。かっては小さなスプリングが入っていましたが,現在のものはプラスチックなど合成樹脂の弾力を利用しています。


側面から見ると切り込みがあり,上部が1mm程度の浮きがあることが分かります。この部分を指先の感覚で軽く押すと凹みます。離す(力を抜く)とバネの力で元に戻ります。これが『クリック』の操作です。下左の写真は押していないときです。ほんのわずかですが切り込みは接していません。下右の写真は押しているときです。ほんのわずかですが凹んで,切り込みが接しています。

マウスの種類

感知構造原理から「機械式マウス」と「光学式マウス」があります。かっては「光学式マウス」は値段も高く,専用のマウスパッドを必要とするなど使い勝手に難点があり「機械式マウス」が主流でした。現在は,「光学式マウス」の性能が改善され通常の机の上でも利用が可能なため,「光学式マウス」が主流になりました。「機械式マウス」の時代は終わりました。

機械式マウス

光学式マウスに対して,マウスの底にボールが入っているものを「機械式マウス」と呼びます。マウスを動かすと底にあるボールが回転し,このボールの回転を感知装置で読み取り,移動方向と移動距離を割り出しパソコンに信号を送ります。この移動方向と移動距離が画面と対応していて,マウスを動かすとそれに合わせて画面上のポインタが移動します。

光学式マウス(Optical Mouse オプティカルマウス)

発光ダイオードの反射光をセンサーで感知して方向と移動量を検出するマウスです。発光ダイオードには赤色LEDを使ったものと青色LEDを使ったものがあります。青色LEDの方が安定した反射光を受光できるので,青色LEDが主流になります。

前記の感知構造原理とは別に操作ボタンの数や内容で分類する呼び方もあります。現在は下記のインテリマウス(IntelliMouse)が主流です。

インテリマウス IntelliMouse

マイクロソフトが発売した3ボタンタイプのマウスです。右左のボタンの間に回転式ボタン(ホイール)がついて,ホイールを回転すると表示ウインドウがスクロールします。現在はこのタイプが主流ですが,いろいろなメーカーから,色々な機能を付加した4,5ボタンタイプのマウスも発売されています。

インターフェイス

現在,USB接続,Bluetooth接続,無線接続のものがあります。PS/2マウスは,PC/AT互換機(DOS/V機)の標準的なマウスとして使われてきましたが,ホットプラグに対応しないため機械式マウスと共にその役目を終えました。パソコンの周辺機器はワイヤレス(コードレス)の時代になりBluetoothマウスが主流になりました。無線を使ったマウスもあります。

ワイヤレスマウス

赤外線または無線を使ったコードレスマウスです。本体側の受信機にはPS/2接続のものとUSB接続のものがあります。現在はUSB接続が主流です。従来のワイヤレスマウスは赤外線や無線27MHzの電波を使っているため不安定な部分がありました。現在は無線LANと同じ2.4GHzを使うものがあり,数メール離れていても使うことができます。

現在(2010/03)市場では「赤外線,無線27MHz,無線2.4GHz」の3つが売られています。規格をよく確認してください。

マウスの性能

マウスの性能は分解能で表します。400カウントは,マウスを1インチ動かすと感知装置が400カウントするという意味です。検出できる最小移動距離は1/400インチになります。かっては,カウントが小さいとマウスの移動が大きくなり,使いにくいという問題がありました。現在は,高分解能といわれる400カウントが最低ラインになっています。倍の800カウント以上の製品もあります。

分解能はマウスが物理的にもっている性能で,実際に操作した場合(例えばマウスを1インチ動かした場合),画面上のポインタがどのくらいの速さで,どの程度動くかはソフトウエアーの制御によります。Windowsではコントロールパネルのマウス動作の設定機能でおこないます。