hd11. 外部インターフェースの種類

一般ユーザーに取ってインターフェースとは外部インターフェースを指すことになります。2009年を境にパソコンのインターフェースは大幅に変わりました。主な変更点は「シリアル化」と「無線化」です。新しい規格になり、従来のものは消滅したものもあります。新旧の規格をどのように取り扱うかはメーカーや機種により異なります。ノートパソコンでPCカードのオプション装置(通信アダプタなど)を使っている場合に注意してください。最近のノートパソコンではPCカードに変わる新しいExressCardを採用しています。PCカードとExressCardは形状はよく似ていますが互換性はありません。PCカードのオプション装置を使うことはできません。

現在のマニュアルには本体全面図や背面図があり、どのような機器がどの接続端子に接続できるかイラストでわかりやすく解説されています。必ず、ご使用機種のマニュアルで確認してください。一般ユーザーが外部増設機器を使う場合はUSB接続のものをおすすめします。一般ユーザーがノートパソコンを購入するときはUSB接続端子が最低3つあるものを推薦します。

USB ユーヱスビー  Universal Serial Bus

パソコン周辺機器(外部増設機器)のインタフェースはUSBが主流になりました。キーボード、マウス、プリンタ、スキャナー、DVDドライブ、ネットワークカード(アダプタ)などほとんどの周辺機器にUSB接続タイプがあります。ホットプラグとプラグ・アンド・プレイに対応し、USBハブを使えば接続端子を増やしり、延長することができます。現在市販されている機種の標準装備では従来のUSB2.0規格と新しいUSB3.0規格が混在しています。また、接続端子の大きさや形ちが異なるものもあります。

USBの規格の「2.0」と「3.0」の違い

現在はUSB3.0規格が標準となりますが、転送速度や接続端子の形状が異なるものがあり混乱しています。USB1.1の上位互換規格で、480Mbpsの「ハイスピードモード」に対応した「2.0」が規格されました。その後、転送速度が「2.0」の約10倍(5Gbps)になる「3.0」が規格されます。「3.0」の端子内配線や形状は従来の「2.0」とは異なりますが、内部構造を2段にすることにより高速化と従来規格との互換性を保っています。但し、小型化や転送スピードの違いにより幾つかのタイプがあり紛らしい状態になっています。

USB3.0規格

2010年以降にはUSB3.0規格が標準となります。従来の転送モードに加え、最高5Gbpsの「Super Speed」モードが追加されました。コネクタやケーブルの仕様が大きく変更され、従来の1対ケーブル方式から2対ケーブル方式に変更され転送速度が改善されています。

コネクタの形状も変わりましたが、追加されたピンは段差をつけてずらす形式になっているため、従来のUSB機器やUSBケーブルと互換性があります。ただし、USB 3.0対応機器にUSB 2.0のケーブルを接続した場合、USB 2.0対応機器にUSB 3.0のケーブルを接続した場合、はUSB 2.0レベルの転送となります。

最大伝送距離は5mから3mに短縮されました。また、USBバスパワーの給電能力は500mAから900mAに増強されました。

USBの規格の混在接続について

USB2.0の端子にUSB1.1対応の機器を接続しらり、USB3.0の端子にUSB3.0対応の機器を接続したりできますが、下位(旧)規格に合わせた転送になり、上位規格のパフォーマンスを得ることはできません。

2.0の端子とケーブル

接続端子は本体側がフラット型(TypeA)で、周辺機器側がスクエアー型(TypeB)になります。主にプリンタケーブルとして使用されました。小型周辺機器では周辺機器側が「ミニタイプ」になります。USBケーブルは電力供給線も含みますので、消費電力(5V/500mA) の少ない機器であれば電源を本体から供給できます。

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上の画像は一番左が「2.0のAタイプ」本体差込口、その隣が「2.0スクエア」のプリンタ差込口。右側2つは「ミニタイプ」でデジタルカメラなどに使われいたものとスマフォで使われるようになった「Cタイプミニ」。

現在ある規格

現在市販されているものは下記のものがあります。

USB延長アダプタ

コードを延長するときに使います。だたし、USBの規格では5メートルを超えると動作は保証されません。従って、市販コードの長さも5メートルまでです。5メートルを超える場合は、5メートルを超える場合の専用コードを延長、またはUSBハブを使います。延長は最大で20mまで。

USBハブ

本体の端子が不足する場合や5メートル以上の延長が必要な場合に使います。セルフパワードハブとバスパワードハブの2つのタイプがあります。USBの規格ではUSBハブを介して6階層のツリー方式の接続が可能です。

セルフパワードハブ(AC電源付き)

AC電源が付きで、端子ごとに500mAまで電流供給ができます。USB接続のすべての機器が使用できます。

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バスパワードハブ(AC電源なし)

AC電源がないため、端子ごとに100mAまでしか電流供給ができません。キーボードやマウスの接続はできますが、USBから電源を供給するタイプのPCカードリーダーや各種ドライブ、プリンタ、スキャナーなどは消費電力が大きいため接続しても動作しません。

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主にノートパソコンで使うバスパワードハブには、本体のUSB端子に直接つけるタイプがあります。この場合、左側用と右側用がありますので注意してください。

USBでは接続する機器(増設機器)を「デバイス」と呼びます。USB製品のマニュアルにはこの用語で統一され、「増設機器/接続機器」という用語は一切使っていないものがあります。

ツリー方式

増設機器を接続コネクタを経由して、枝分かれ状態で接続することをツリー方式といいます。階層構造ということもあります。USBの規格ではUSBハブを介して6階層のツリー方式の接続ができます。

アナログRGB(アナログVGA)

写真アナログ−方式のディスプレイを接続するための端子です。かっては、CRTディスプレイを接続しましたので「CRTポート」と呼ばれることもあります。本体拡張スロットにグラフィックボードが着装されいるの場合はこのボードにあります。また、ノートパソコンにもアナログRGB端子がついています。これは主にプロジェクターなど画像データ転送用に使います。

液晶ディスプレイはデジタル信号形式ですが、現在のものは標準で変換機能が内蔵されており、この端子に接続しても利用できます。

端子とコード

通常、D−Sub15ピンの端子を使います。コード側がオスで、本体側がメスになります。延長コネクタがあり延長することが可能です。

DVI  Digital Visual Interface

液晶ディスプレイを接続するための端子です。デジタル専用の24ピンDVI−Dとデジタルとアナログ兼[用語解説]の29ピンDVI−Iの2種類があります。コードもデジタル専用24ピンDVI−D用とデジタルとアナログ兼用29ピンDVI−I用のものがあります。

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省スペース機では、液晶ディスプレイ端子にメーカー独自の規格を使っている場合があります。また、低価格機種にはこの端子がないものがあります。この場合はアナログRGB端子に変換機能が内蔵されている液晶ディスプレイを使います。最近は(2010年末)は、テレパソ機などでスピーカー内蔵のディスプレイをHDMIで接続するものが増えてきました。市販ディスプレイもHDMI端子を装備しているものが増えてきました。

エイチディーエムアイ HDMI(high-definition multimedia interface)

家電製品やAV機器向けの映像・音声入出力インタフェース規格です。パソコンと液晶ディスプレイを接続するインタフェース規格のDVIを発展させたもので、主にテレビとAV機器を接続するのために使います。パソコンとディスプレイまたはテレビを接続するときにも使います。1本のケーブルで映像と音声の入出力ができるため、接続が簡単で取り回しも容易です。小型のためノートパソコンの搭載が進んでいます。

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DisplayPort(ディスプレイポート)

液晶ディスプレイなどのデジタルディスプレイ装置の為に設計されたインタフェース規格

ネットワークポート(LAN端子)

写真現在の機種はネットワークポートを標準装備しています。LAN伝送路規格のIEEE802.3標準という規格が採用され、10Mbps(10BASE-T)と100Mbps(100BASE-TX)の2つ転送速度に対応します。IEEE802.3標準という規格は「Ethernet」と呼ばれることがあります。

インターネットを使う場合はネットワーク機器(ルーターなど)とパソコンのこの端子をLANケーブルでつなげます。一般の方にとってはインターネットを使うため接続端子という意味合いになります。

ポート  port

写真パソコンではシリアルポート、パラレルポート、プリンターポート、モデムポートなどと使われます。本体と周辺機器を接続する端子まわりの機構をさし、コネクタと同じ意味で使われることもあります。また、「〜ポート」はソフトウエアレベルでの接続設定をする場所の名称としても使われます。ソフトウエアレベルの設定で「プリンターポート」とあれば、プリンタのデバイスドライバをインストールしたりするなどプリンタの接続設定をする場所です。

Wi-FI

現在はWi-FIの接続設定は自動化され、ネットワーク機器の対応もすすみ誰でもがインターネット利用のためのWi-FIネットワークアダプタを付ければよくなりました。最近はWi-FIネットワークアダプタもほとんどの機種で標準装備されるようになりました。有線のネットワークポート(LAN端子)は非常時用なっており付いていない機種もあります。