hd10. 内蔵機器のインターフェース

通常、一般ユーザーが内蔵機器のインターフェースを取り扱うことはありませんが、インターフェイスの名称程度は覚えておくことをおすすめします。パソコンの内部装置を拡張したり、交換するときには必須の知識となります。

プリインストール機のWindowsをインストールした内蔵ハードディスクはライセンス認証と関係しますので、単にハードウエアの知識だけでなく、ライセンス認証の再手続きの知識も必要になります。また、メーカーにより内蔵機器に手を入れたものはサポートの対象外になります。

ATA/ATAPI  AT attachment/AT attachment packet interface

アタ(エーティーエー)またはアタピーと呼ばれます。ANSI(米国規格協会)が標準化した内蔵のハードディスク、CD−ROMおよびMOなどを接続するパラレルインタフェースの規格です。

当初、内蔵ハードディスクには「IDE(アイディーイー)」という規格が使われました。接続するハードディスクの台数や容量に制約があるため、これを改良した「E−IDE(エンハンスト・アイディーイー)」が作られました。

接続可能なハードディスクは4台になり、1台の接続容量に制限もなくなりました。また、CD−ROMやテープストリーマなど他の内蔵機器にも対応するようになりました。

上記E−IDEの規格を米国規格協会(ANSI)が、ハードディスク部分を「ATA(アタ)」という仕様に、CD−ROMなど周辺機器部分を「ATAPI(アタピー)」という仕様に標準化しました。その後、前記規格は統合され「Ultra ATA」という規格が使われていました。

SATA  シリアルATA

「SATA(Serial ATA)」は、Ultra ATAなど今までのATA仕様で採用されているパラレル転送方式を、シリアル転送方式に変更したものです。これによりシンプルなケーブルで高速な転送速度を実現することができます。2009年以降はシリアル方式のSATAが内蔵インターフェースの標準になりました。従来のATA規格とSATA規格は接続端子の形状が異なるど互換性はありません。

eSATA  イーエスエーティーエー   external serial ATA

内蔵インターフェースのシリアルATA接続用ドライブを外付けの増設装置として利用するための接続規格です。データの転送速度はUSB 2.0やIEEE1394よりも高速で、ホットプラグ(活線挿抜)にも対応しています。現状では、シリアルATAとはコネクター形状が異なるため、eSATA接続用のインタフェースボードが必要になります。

PCI-Express

PCI-Expressはパソコンのパーツ類を接続する、高速でデータ転送可能なシリアルインタフェースで、グラフィックボードなどの接続に使われます。ノートパソコンのExpressカードやディスクトップ機の拡張ボードに使わています。

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