hd.08 インターフェースの基礎知識

  • 「インターフェース」とは
  • インタフェースの転送方式
  • インターフェース取扱い留意点
  • 内部装置のインターフェース
  • 外部装置のインターフェース

一般ユーザーが必ず遭遇するトラブルにインターフェースの問題があります。ここでいう「インターフェース」とは「接続端子と接続規格」のことをいいます。パソコンのインターフェースはソフトウエアで接続制御しますので、物理的な接続が正しいだけでは正常に動作しません。現在はUSB接続が普及し、プラグアンドプレイという方式で容易に接続設定ができるようになりました。2009年以降新しいUSB規格が多数登場し一時混乱しましたが整理されました。

「インターフェース(interface)」は複数の意味で使われる用語です。日常国語観点の表記では「インターフェース」と表記しますが、JIS規格では「インターフェイス」または「インタフェ−ス」と表記します。「インターフェース」は「接点」という広義の意味を持つ用語です。何と何の接点を意味するかは用語の使われ方で変わってきます。次のような意味でよく使われます。
 パソコン本体や機器が装備している接続端子の規格と形状を意味します。または「ユーザー・インターフェース」のように、パソコンと使用者の接点という抽象的な意味でも使います。キーボード、マウス、画面などの操作性や見やすさなどの意味します。また、OSとアプリケーションソフトの接点(接続プログラム部分)を「プログラム・インタフェース」と呼んだりもします。

「インターフェース」とは

機器や装置を接続するための方式(規格)を「インターフェース(interface)」と呼びます。 広義では、接続端子の物理機構からこれを制御するソフトウエアと転送規格も含めて「インターフェース」といいます。狭義では単に接続端子のことを意味します。

「インターフェース」には本体内部装置をつなぐインターフェースと、外部装置(増設機器)をつなぐインターフェースがあります。内部装置をつなぐインターフェースには、内蔵ハードディスクや内蔵CD/RWドライブ、内蔵DVDドライブをつなぐものと、拡張バスの規格があります。通常は一般ユーザーが意識することのないインターフェースです。外部装置(増設機器)をつなぐインターフェースは、パソコン本体の背面・側面・前面にあるUSB端子やディスプレイ端子などの各種入出装置や通信をするための端子です。

インターフェース取り扱いの留意点

パソコンのインターフェースには「接続端子の物理的な形状」と「やり取りする信号形式」の二つの条件があります。パソコン機器の接続は物理的に接続しただけでは動作しません。物理的な接続に従って転送をサポートするソフトウエアがあってはじめて動作します。

転送する信号形式にもバージョンがあり互換性の問題があります。また、端子の形状が同じでも転送方式が異なるものもあります。現在、一般の方が使用する外部増設機器はUSB接続が標準になっています。

インターフェースの名称

現在、その接続規格を標準化した団体の定義名称を基準に使いますが、状況により開発したメーカーでの呼び方や商品名称が一般に普及しているものもあります。異なる名称(IEEE1394,FireWire,iLINK)でも同じものであったりする場合もあります。また、PS/2端子にはマウス用とキーボード用あり、形は同じですが信号形式が異なるため取り違えると動作しないものもあります。

標準化団体

業界統一規格を策定する団体を「標準化団体」といいます。インターフェースは「米国電気電子技術者協会(IEEE)」でおこなっています。標準化された規格は、「IEEE1394」や「IEEE1284」のように「IEEE」と数字の組合せになります。「IEEE」は「アイトリプルイー」と読みます。

インターフェースの見分け

現在のパソコンは接続端子の下や横に、接続する機器の絵が刻み込まれています。USBのように接続できる機器が複数あるものの場合は、接続規格のマークが刻み込まれています。また、接続端子の色を本体側と周辺機器側で同じ色にして間違えないようにもなっています。

マニュアルには接続端子名を明記した本体の正面図と背面図が載っていますので必ず確認してください。

一つの機器に複数のインターフェースがあるものもあります

ひとつの機器のインタフェースは一種類とは限りません。現在プリンタは、USB接続端子とWi-Fiの両方を装備しています。また、ディスプレイはディスプレイ・ポート、HDMI、USB接続のものがあります。また、ひとつのインタフェース規格で使用できる機器はひとつとは限りません。詳細は各機器のページに解説。

インタフェースの転送方式

インターフェースは転送方式により、「パラレルインターフェース」と「シリアルインターフェース」の2つに大別できます。

パラレルインターフェース  parallel interface

同時に複数の線を使い信号を送る方式です。複数の線を使うためケーブルが太くなります。高速転送が可能ですが、ケーブルが長くなると信号のタイミングがずれることがあるという問題があります。パラレル方式のインターフェースには、プリンター用のIEEE1284(パラレルポート)、内蔵機器の接続に使うATA/ATAPI 、主に外部増設機器に使うSCSIなどがありました。

2007年移行、今までパラレルインターフェースを使用していたものは、シリアルインターフェースに換わります。2009年夏移行発売された機種の内蔵インターフェースはシリアル形式です。

シリアルインターフェース  serial interface

一つ一つ順番に信号を送る方式です。パラレルインターフェースのように複数の線を使わないので、ケーブルを細くできます。また、複数の線同士の同期を取る必要がないため、長距離伝送が可能になります。シリアル方式のインターフェースには、増設機器に使うUSBとIEEE1394、内蔵機器の接続に使うシリアルATAなどがあります。

転送速度

パラレルインターフェースの方が高速とされてきましたが、高速になるにつれて同時に複数の線を使い信号を送る方式は限界に達しました。シリアルインターフェースは高速転送には向かないとされていましたが、構造が単純なため技術的改善がしやすく、高速なものが実現できるようになりました。今後はシリアルインタフェースが標準になります。

外部装置のインターフェース

ノート型の外部装置インターフェース

ノート型の外部装置インターフェースは側面にあります。どの位置にどのようなインターフェースがあるかは、メーカーや機種により異なります。必ず、本体のマニュアルで確認してください。

 
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