pc18. バックアップの基本知識

  • データのバックアップ方法
  • バックアップの留意点
  • システムドライブのバックアップ
  • データファイルのバックアップ
  • システムドライブのバックアップ

データのバックアップ方法

バックアップは「定期的に正副とる」ことが大原則ですが、一般の方の場合は必ずしも正副二つとる必要はありません。会計ソフトのデータなど非常に重要なもは正副二つとるようにしてください。その他は使用者の判断になります。

データのバックアップには次の3つの方法があります。それぞれに留意点があります。どの方法を使うかはパソコンの習熟度によります。使用者のレベルに不適切な方法を使いますとバックアップ操作そのもがトラブルを起こす原因になります。

市販製品のバックアップソフトやディスク管理ソフトを使う

一般の方におすすめする方法です。選択のポイントは、「バックアップ専用ソフト」ではシステム(Cドライブ)のバックアップもできるものを選択します。「ディスク管理ソフト」ではバックアップだけでなくドライブの分割、再編成などをおこなうこともできます。

Windows付属のバックアップツールを使う

「Windows XP Professinal」にはバックアップツールが付属しています。[すべてのプログラム]の[アクセリー]の中にあります。ただし、この機能はWindows XP Home Editionにはありません。また、一部の機種では「Windows XP Professinal」でも付属していません。

Windows Vista,7ではバックアップ機能がサポートされましたが、エディションにより機能内容が異なりますので注意してください。下位エディションではフォルダーまたはファイル単位の指示はできません。

エクスプローラの操作で行う

マイコンピュータのウインドウを開きエクスプローラの複写機能でおこないます。費用がかからず自分の意図した通りのバックアップをおこなえますが、エクスプローラの操作に精通している必要があります。また、バックアップファイルの構成(名称や配置)などバックアップ全体を自分で管理・運用することになります。この方法ではシステムを丸ごとバックアップすることはできません。

バックアップの留意点

圧縮形式に注意

Windows付属のバックアップツール、市販バックアップソフトなどでは、通常バックアップはそのソフトウエアで取り扱う形式に圧縮されておこなわれます。容量は小さくなりますが、復旧(復元)するには、そのバックアップソフトが動作する環境でないとリストアすることができません。

市販バックアップソフトには圧縮せずにおこなうものや汎用形式の圧縮を使っておこなうものもあります。

使用装置・媒体の選択

内蔵ハードディスクの別フォルダにバックアップを取っても、ハードディスクの障害対策にはなりません。別のハードディスクまたはリムーバブルメディア(MO,CD、DVD)におこなう必要があります。バックップ先の装置として最も適しているのは外付けのハードディスクです。現在は大容量のものが手頃な値段で購入できるようになりましたのでおすすめします。

アプリケーションソフトと一体化しているデータ

ソフトウエアにより、プログラムとデータが一体化していて、プログラムのある特定フォルダの下にデータフォルダがあることがあります。データ形式も通常とは異なるそのソフトウエア専用の形式です。これらのデータをバックアップするときは、そのソフトウエアのバックアップ機能を使っておこなっておこないます。

代表的なものにメールソフトのメールデータやブラウザのお気に入りのデータがありますが、メールソフトやブラウザにはバックアップ機能がないものがあります。「バックアップ」機能がない場合は、プログラムフォルダの下層にあるデータフォルダを通常のコピー機能を使っておこないますが、操作を誤ったり手順を間違えますとデータファイルが使用不能になる可能性がありますので注意しておこなってください。

本来、システムドライブ内のデータフォルダは、一般の方が直接操作をしない方がよいフォルダです。パソコンを買い換えたり、ハードディスクを交換する場合に問題を生じますのでメニューにバックアップ機能のないメールソフトやブラウザを使用することはおすすめできません。

IEの場合はインポートとエクスポートという機能があり、これを利用して「お気に入り、ふぃーど、Cooki」のバックアップを取ることが可能です。

データファイルのバックアップ

一般の方にとって最も大事なバックアップです。基本ソフト(OS)とアプリケーションソフトはリカバリーディスクまたはセットアップディスクがあれば消滅することはありませんが、みなさんが作ったデータはみなさん独自のものです。バックアップがなければ消滅することになります。

アプリケーションソフトのデータバックアップ機能

アプリケーションソフトには以下のバックアップ機能がついている場合があります。バックアップファイルは、ファイル一覧の表示形式を「すべてのファイル」にすると表示されます。

自動バックアップ

作成中のデータを一定の時間(1分から60分)ごとに自動的にバックアップをおこないます。元データと同一フォルダのなかにできますので、ファイルの破損対策やミス削除対策にはなりますが、ディスクの障害対策にはなりません。バックアップ間隔の時間は使用者が任意に指定することができます。

保存時バックアップ

上書き保存するときに、更新前のものをバックアップとして残す機能です。誤って上書きした場合など、このバックアップファイルを使って元に戻することができます。

「エクスポート」

「エクスポート(export)」はそのソフトのデータ変換書き出し機能です。テキストファイルなどに書き出し、これをバックアップとし、「インポート(import)」でリストアします。インポート(import)は他形式のデータを変換して取り込む機能です。

ただし、ソフトにより一部のデータしかできない場合もあります。マニュアルで「エクスポート」の内容を必ず確認しください。

システムドライブのバックアップ

システムドライブは、単に複写機能で丸ごとバックアップを取っても、元に戻すことはできません。アプリケーションソフトも同様です。システムドライブは、基本ソフト(OS)ドライブを一括してバックアップする機能のあるバックアップソフトまたはディスク管理ソフトを使ってください。

Windows「システムの復元」機能

Windowsには「システムの復元」という機能があり、ハードディスクが使用不能にならない限り、この機能で正常に動作していた時点に戻すことができます。

Windowsの再セットアップ

最終的な復旧手段は、リカバリーディスクで再セットアップすることです。購入時の状態に戻します。基本ソフト(OS)やアプリケーションソフトの動作環境設定を、使っていた時点の状態に再設定しなければならない問題があります。周辺機器を増設している場合はこれら装置の再接続設定しなければなりません。

この作業には、リカバリーディスクの再セットアップインストール、基本ソフト(OS)の再設定、購入追加したアプリケーションソフトのインストールと再設定、使用周辺機器の再設定、Windows Updateの更新、セキュリティ対策ソフトの更新と全スキャンなどがあります。一般ユーザーの方では1日かがりにの作業になります。

かっては、ハードディスクが使用不能になった場合は、ハードディスクを交換してリカバリーディスクで再セットアップすれば購入時の状態に復元することができました。現在はWindowsのライセンス認証の問題があります。ライセンス認証はシステム構成情報を含んでいますので、ハードディスクを交換すると認証は無効になり、再認証の手続きが必要です。再認証の手続きについてはマイクロソフトのサポートセンターにご連絡ください。電話での申し込みになります。

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