Windows10の省電力機能設定は「設定」-「システム」の「電源とスリープ」でおこないます。Windows 10では設定形式が変更になりました。

通常、省電力機能は特定のキーやボタンを押すか、一定時間何も操作しないと働くようになっています。低速な機種では実行されてからデータが退避されるまでに時間がかかります。復帰も同様です。この間に不要な操作をしないようにしてください。不必要な操作をしますと省電力機能が中断し、パソコンがハングアップすることがあります。

「省電力機能」とは

不必要な電力を使わないようにして、パソコンの消費電力を少なくする機能のことをいいます。主にノートパソコンをバッテリーで使う場合に使う機能ですが、現在はWindowsが標準サポートしていますので、省電力機能に対応している機種であれば型は問いません。

省電力機能は、その機種が対応していること、BIOSの省電力機能設定が有効になっていること、Windowsの電源管理機能で省電力機能が設定しある場合に動作します。通常、標準設定ではこれはすべて有効に設定されいます。

省電力機能では、省電力モードに入る前の状態を保持し、省電力モードを解除したときに元に戻るような仕組みを伴っています。このため、節電ではなく、起動時間を短くする目的でも利用されます。省電力状態を解除して、省電力に入る前の状態に戻すことを「レジューム(resume)」といいます。

サスペンド  suspend と スタンバイ  stand by

「サスペンド」も「スタンバイ」も、省電力をおこなうために、作業中の状態をメモリに保持して、パソコンの動作を一時停止させることをいいます。省電力に入る前の状態はメモリ内に保持しています。

モニターの電源が切れるため画面は黒くなりますが、電源ランプは点滅しています。停止状態を解除すると停止を実行する前の状態に戻ります。メモリ内に状態を保持しているため復帰動作が速いという特徴があります。ただし、電源が完全に切れるとメモリがクリアーされ保持していた状態が失われる危険もあります。

厳密には「サスペンド」と「スタンバイ」は、どの範囲までどのような技術で節電するかという問題があるようです。技術的には「スタンバイ」と呼ぶ方が節電範囲が広くなります。一般的はWindowsで使っている「スタンバイ」という用語を使います。

ハイバネーション hibernation と 休止状態

省電力をおこなうために、現在のメモリ内の作業状態をハードディスクに保存して電源を切ります。電源は切った状態ですので、電源ランプは点灯も点滅もしません。再度電源を投入すると、ハイバネーションを実行する前の状態に戻ります。Windowsの省電力機能では「休止状態」と呼びます。

「ハイバネーション」または「休止状態」は、メモリ内にあるその時点の状態をハードディスクに保存する方式です。電源を投入するとハードディスクに保存されいる状態を読み込み起動するため時間がかかります。

Windows機の節電機能では、何もしないで一定時間経つと、最初に「スタンバイ」状態になり、さらに一定時間経つと「休止状態(ハイバネーション)」になります。これらの機能の有効・無効や経過時間は「電源管理」機能で設定できるようになっています。電源管理機能を無効(使わない状態)にすることもできます。

スリープ  sleep

電源供給を完全切断せず省電力をおこなうために、ディスプレイ輝度を下げたり、ハードディスク回転を落とたりすことをいいます。また、ディスプレイやハードディスクの動作を一時停止させることもあります。こうした状態を「スリープモード」といいます。スリープモードには、一定時間操作入力を何もしないと自動的になる場合と、特定の操作をしてスリープモードに入る場合があります。

「ハイブリッドスリープ」

通常Windowsで「スリープ」という状態は、作業中の状態をメモリーに保持する方式ですが、「ハイブリッドスリープ」ではハードディスクに保存します。このため電源が切れてメモリーがクリアーされてもハードディスクに保存されたものを使い元に戻します。

pc15.省電力機能(節電機能)