「ディスクトップパソコン」や「ノートパソコン」は形態による分類名称です。「Windows機」は基本ソフト(OS)に「Windows」を使ったパソコンです。Mac(マック)機は基本ソフト(OS)に「Mac OS」を使ったパソコンです。プリインストール機は基本ソフト(OS)やアプリケーションソフトがインストール済みの機種です。
これらの呼び名は「型」や「機種」の違いだけでなく、性能や装備の違いをあらわすときにも使われます。前後関係からどの観点で使われているか判断しなければならない場合があります。また、専門家やマニアは専門定義を元に使いますので一般ユーザーが呼ぶ呼び方とは異なる呼び方をする場合があります。
「パソコン」という名称について
「パソコン」は「パーソナルコンピュータ(Personal Computer)」の略称で、「PC(ピーシー)」とも略します。当初、個人レベルで利用するコンピュータということでついた名称です。コンピュータにはいろいろな種類があり、その中のひとつが「パソコン」です。
通常、「PC」はパソコン全体をさして使いますが、「IBM PC/AT互換機」の総称として使うこともあります。この場合、「Mac(マック)機」は含まれません。
「PC/AT互換機」と「Mac機」
主に、パソコン本体の設計仕様(スペック)観点から区分けするときの呼び方です。ハードウエアの設計仕様(スペック)と基本ソフト(OS)は密接な関係があり、設計仕様(スペック)が変わるとそれに対応するOS(基本ソフト)が必要になります。
PC/AT互換機(DOS/V機)
1984年発売されたIBM社のPC/AT機を土台として設計された他社製パソコンをいいます。設計仕様が公開されたため多くのメーカーが採用・改良し現在に至ります。現在、「Windows機」と呼ばれ市販されているパソコンは「PC/AT互換機」です。
かって、このパソコンでは「IBM DOS Version J4.0/V」や「MS-DOS5.0/V」というOSを使ったため、「DOS/V機」や「DOS/Vパソコン」とも呼びます。「V」はPC/AT互換機が当初採解したVGA(640X480)という表示方式に由来します。
Mac(マック)機
米アップルコンピュータ社が開発・販売するパソコン、Macintosh(マッキントッシュ)の略称です。Macintosh用に発売される製品などにも使われます。Macintosh用のOSを「Mac OS」といいます。現在の最新バージョンは「Mac OS X Snow Leopard」です。
1980年代に登場したMacintoshは、GUIを採用してウインドウとマウスで操作することが話題になりました。従来Mac(マック)機は、IBM社とMotorola社が共同開発したパソコン向けのマイクロプロセッサ(Power PC)を使っていましたが、2006年度にインテル社製のものに移行しました。
インテルマック
インテル社製CPUを使ったMac(マック)機のことをいいます。一定の条件を満たせば「Boot Camp」というソフトウエアを使い、「Windows XP」を動作させることができます。パソコン起動時に「Mac OS X」または「Windows XP」を選択します。現時点では細部条件に対応した取り扱い(設定操作)が必要なため中級者以上の方の利用方法になります。
「Windows機」や「Linux機」
「Windows機」は基本ソフト(OS)に「Windows」を使っているパソコンをいいます。「Linux機」はUNIX互換パソコンOSの「Linux」を使っているパソコンをいいます。「Mac(マック)機」はハードウエアの違いを表現するときにも、基本ソフト(OS)の違いを表現するときにも使います。
そのパソコンで使用する基本ソフト(OS)の名称をとった呼び名です。通常、一般の方が利用する「PC/AT互換機」は、「Windows」を基本ソフト(OS)として使うため「Windows機」と呼びます。
2024年頃から生成AIの機能があるソフトが使用されるようになってきました。これに対応するため、「Windows機」もハードウェアのアーキテクチャも変更されると思われます。
ただし、PC/AT互換機で使用できる基本ソフト(OS)は「Windows」だけではありません。「Linux」も使えます。一般の方が行うことはありませんが、両方を異なる領域にインストールして切り替え起動して使うこともできます。
プリインストール機 pre-install
かって、パソコンは一定の知識を持っている人が使いましたので、これらのものは使用者が自分の使用目的や好みにあわせ必要なものを購入してセットアップしていました。初期のWindowsが発売された頃から、基本ソフト(OS)の性能はよくなり使いやすくなると同時に大型化しこれらの作業はユーザーに負担になってきました。また、一般ユーザー、特に初心者や入門者が、これらの作業をおこなうことは無理があります。このためメーカーは、一般ユーザー用に必要な基本ソフト(OS)とアプリケーションソフトをインストールしたプリインストール機を販売するようになりました。現在はこのスタイルが標準となりました。
特定の形や機種を指すものでありません。購入時、すでに基本ソフト(OS)やアプリケーションソフトがインストールされいるパソコンをいいます。「プレインストール機」ともいいます。現在、市販パソコンは通常この形式になっていますが、かっては、使用する基本ソフト(OS)やアプリケーションソフトは自分でインストールしました。
「プリインストール機」には、その機種の対象ユーザーが使うと思われる色々なアプリケーションソフトがインストールされています。どのようなソフトがインストールされているかはハードメーカーの販売企画や提携ソフトハウスに関係します。ハードメーカーごとに異なりますし、同じメーカーでもビジネスユースとホームユースではまったく同じではありません。同じ機種ではも時期が異なるとインストールされているものが異なることがあります。
販売形態や販売機種によっては、基本ソフト(OS)のWindows以外には何もインストールされていないものもあります。ネットショップなどで購入する際はよく内容をお確かめください。マイクロソフト社の「Office」 ソフトは別途購入になります。
メーカーが自社の中古製品を回収して再生した中古PCです。再生はメーカーのリフレッシュ工場でおこなわれます。リフレッシュPCはメーカーが検査をして保証書付けています。付属品も揃っていて一般の中古PCより信頼性が高いことになります。メーカーの専用サイトで販売している場合など販売ルートが幾つかあります。リフレッシュPC機を取り扱っている各メーカーのWebサイトではリフレッシュPC機販売店を調べられるようになっています。
サーバー機(server)とクライアント機(client)
「サーバー」は、コンピュータの使用目的観点の名称です。ネットワーク上で、他のコンピューターに対して各種のサービスを提供するコンピュータのことをいいます。サーバーが提供するサービスを利用する側をクライアントと呼びます。
通常「サーバー」は、その使用目的に適した性能、装備をもっているコンピュータをいいますが、「サーバー」としての機能を設定して使っていればパソコンでも「サーバー」と呼びます。
「ネットワーク」−[クライアントサーバーシステム]を参照
BTO(ビーティーオー)パソコン
「BTO」は「build to order」の略です。お客様の注文に合わせて、機器構成をおこない組み立てて販売する方式のパソコンをいいます。メーカーがインターネットで直販している場合はこの形式になっています。
使用OS、搭載メモリ、ハードティスクの容量、着装する拡張ボードの種類や性能を選択できます。自分の解途や目的に合ったものを安く手に入れることや、必要な部分だけ性能のよいものにできるなどの利点があります。ただし、機器を選択するにはパソコンの装置構成、接続規格に関する基本知識が必要になります。