コンピュータは電子回路の機器です。電子回路は電気が通る/通らない、または電圧が高い/低いという2通りの判別に適しています。
このためコンピュータでは電気信号を1桁の2進数[0]と[1]に置き換えたものを基礎表現としています。従って、コンピュータに出てくる数字は2の二乗になります。
コンピュータの基礎表現は2進数
コンピュータの基礎表現は「0」と「1」の2進数です。「0」と「1」の2進数表現で文字データができたり、画像データができたり、音楽データができます。ここに超ややこしい理論・理屈があります。ユーザーは画面上で文字、数字、画像などを取り扱っていますが、コンピュータ内部では2進数コードの信号で処理がおこなわれています。このような形式での処理方法を「デジタル方式」といい、コンピュータで処理できるようにすることを「デジタル化する」などといいます。
2進数とは(記数法)
数を表現する方法のことを「記数法」といいます。2進法、8進法、10進法、16進法などがあります。これらの基礎となる数(2、8、10、16)を「基数」といいます。それぞれの進法は他の進法に変換することができます。これを「基数変換」といいます。
- 10進数
- 「0」から「9」で表し、桁上がりが少なく、大きな数から小さな数まであらわせます。わかりやすいため日常の計算は10進を使います。
- 2進数
- 「0」と「1」で表し、2つずつまとめて桁上がりする数のあらわし方です。2進の表記は0と1の連続になり、わかりにくいため16進数に変換した値を使います。
- 16進数
- 「0」から「15」で表しますが、10が桁上がりしたのか、9の次かの判断ができなくなるため、桁上り前のものを英字に置き換えます。
[10,11,12,13,14,15]は[A,B,C,D,E,F]になります。パソコンでは文字コードや表示色などの指定に使います。
表示には16進数使う
パソコンを含めコンピュータの基礎表現は2進数ですが、2進数は0と1の羅列になるため分かりにくいという問題があります。このため2進数を16進数に変換して使います。記数法の知識はプログラミングをする場合は必須となる知識です。 一般ユーザーがパソコンを使う場合、これらの知識がないと使えないということはありませんが、16進表記の指定方法などを知らないと支障をきたすことがあります。
16進の文字コード表
文字コードは下図のような横×縦形式の表で表現されます。文字のコード番号は横と縦の数字を組み合わせます。「お」は「82A0」行の「8」列にあります。「お」の16進文字コードは「82A8」になります。

16進の色コード指定
パソコンの画像処理で色を指定するときには色コードを使うことができます。色コードの表現には「パーセンテージ」「255までの10進」「16進」の3つがあります。下図は画像処理ソフトの「カラーピッカー」です。
@の位置がパーセンテージ、Aの位置が10進、Bの位置が16進の指定領域です。16進の色コード「#FF0000」は「赤」になります。「#FFFFFF」では「白」になり、「#000000」では「黒」になります。画像処理ソフトのマニュアル巻末などに色コード表が載っています。

マニュアル類の数値表記
コンピュータの基礎表現は2進数ですから、本来は2の二乗の数値になりますが、分かりにくいため10進数に変換した数字を丸めて使います。表記対象により、適当な桁で丸めた数字で表記します。Windowsのエクスプローラで、ディスクのプロパティを表示すると下記のような数字が表示されます。パソコンマニュアル、仕様書、パッケージなどの表記は、これを元にGBやMBの桁で丸めて表記されています。
